中国科学院地理科学・資源研究所が過去300年間での土地利用の変化について研究を行い、通説であった「最近数世紀にわたる中国の森林面積の加速度的減少と耕地化によりCO2排出量が増加、これが地球温暖化の大きな原因になっている」に対して、「その期間におけるCO2排出量は諸外国の研究者が主張する数字の3分の1に過ぎない」とする研究結果を発表した。
この通説と中国側の発表のどちらが正しいかについて判断できるだけの知識がないので、この議論についてここではこれ以上言及しないが、面白い数値があったので、それについて考えてみたい。
まず、同研究チームの研究結果によれば、
中国の耕地面積は1661年から20世紀末にかけて6078万ヘクタールから9609万ヘクタールに増加、森林面積は1700年から1949年にかけて2億4800万ヘクタールから1億900万ヘクタールに減少したものの、・・・。
この減少した森林面積(約1億4000万ha=140平方km)はどの程度の規模かというと、
- 現在の日本の森林面積(約2500万ha)の5.6倍
- 現在のアジア全域の森林面積(約5億7000万ha)の約1/4
- 世界の森林の減少速度(年間730万ha)の約7.7%に匹敵
- ブラジルアマゾンの森林の減少速度(2001~2006年の平均値176万ha/年)の約1/3に相当
いずれにせよ相当大規模な伐採が約250年間以上続いていたことがわかる。
この失われた森林の回復事業には多くの困難を伴うが、年々、首都北京に近づく砂漠の脅威(2008年3月現在で天安門まで80キロ)、そして大気汚染などの生活環境の悪化を考えると、中国政府としてはどうしてもやらなければならない大きな事業の一つであろう。
最後に、同研究に依れば、
1980年から1988年にかけて、森林の回復により4億5000万トンのCO2を吸収するなど、中国政府の努力は着実に実を結んでいると強調した。
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